南米の大統領支持率

◆ほぼ一ヶ月ぶりに書いていますが、理由は新居にネットが開通したため。その間にも毎日平均して100件以上のアクセスがあったようで、改めて読者の皆様に御礼申し上げます。既にウルグアイについては浦島太郎状態なのかなと認識していますが、それでも情報は何かと集まってくるので、その一端でも紹介しながら、引き続きウルグアイ等を眺める方々の一助になればと思っています。

◆手始めに、最近の南米の大統領支持率を紹介してくれるサイトを目にしましたので(参照)、そこを抜粋した形で、少しばかり大統領支持率を通じた南米諸国の様子をお知らせしたいと思っています。

<南米諸国の大統領支持率>
1.コレア・エクアドル大統領 76% (4月調査)
2.ウリベ・コロンビア大統領 72% (3月調査)
3.モラレス・ボリビア大統領 64% (4月調査)
4.バスケス・ウルグアイ大統領 60% (4月調査)
5.キルチネル・アルゼンチン大統領 57% (4月調査)
6.ルーラ・ブラジル大統領 53% (4月調査)
7.ガルシア・ペルー大統領 50% (3月調査)
8.バチェレ・チリ大統領 49% (3月調査)
9.チャベス・ベネズエラ大統領 41% (2月調査)
10.デゥアルテ・パラグアイ大統領 33% (昨年11月調査)

◆この統計を見て、最初に注目したのは、南米の大統領支持率は総じて安定しているということです。例えば、今から2~3年前にも南米各国の大統領支持率を拾った記憶があるのですが、その際にはエクアドル、ペルーあたりの大統領支持率は20%を切っていたはずです。2006年には立て続けに南米各国で大統領選挙が行われましたが、それらを通じて、各国政府は有権者への「ガス抜き」は無事に終了した形となり、少なくともこれから1年程度は安定期になるのではないかと思われます(その意味では、パラグアイの場合は有権者の大統領に対する嫌気が背景にあるようです)。なお、2008年以降は、米国経済に大きく左右されながら、南米経済も成長率が鈍化するでしょうから、各国政府とも一つの正念場を迎えることになるでしょうし、各国政府ともそのような外的要因の煽りを受けないように色々な仕掛けを模索しているようです。

◆次に、政権発足直後の安定期を最大限に活かした成功例として最近のエクアドルの動きがあるように思っています。4月15日に制憲会議の設立にかかる国民投票を行い、8割近くの支持票を通じて、コレア大統領は議会に対して政治的な勝利を得る結果となりました。この政治的改革に向けたアプローチはベネズエラ及びボリビアの例を踏襲するもので、故に「急進左派」と呼ばれる所以の一つになっていますが、大統領選挙に勝利した勢いをそのままに、公約の大きなテーマの一つを実行に移したことは、過去のエクアドル大統領との違いを明確にさせ、国民の期待を更に高める結果になったのでしょう。ビジネスの世界を中心に海外からの目は厳しいものがありますが、国内の支持率の高さは、1979年の民主化以降騙され続けたと感じる有権者の期待値が維持されているものだと理解できるでしょう。「内」と「外」で見えてくるものが変わってくる一例です。

◆先の一例に加えるべきなのがベネズエラかもしれません。最近はそれほどではありませんが、「南米=左派」とレッテルを貼りたがる日本人は多く、その旗頭となっているチャベス・ベネズエラ大統領に対するイメージは多少誇張されつつあるようにも思われます。確かに、外向けの行動は派手ですし、国内向けの政策についても石油マネーを駆使している様子ですが、足元はそれほどまで磐石ではないのではと示唆するのが今回の世論調査ではないかと思われます。

◆数字だけで評価することには隔靴掻痒の感が否めませんが、一つの国だけではなく、他国と比較することにそれなりの価値はあるように思われます。
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