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◆ちょうど先週の火曜日からモンテビデオに新しくCOPA Airlinesが就航しました。日本の人には馴染みのない響きですが、パナマの航空会社で、中南米において昨今積極的に就航便数を増やしていっています。立地条件の恵まれているパナマ国際空港を南北アメリカ大陸のハブ空港にしようとする同国の構想にも合致しているようです。

◆今回のウルグアイへの就航もその一環と捉えられています。素人からすると、パナマシティ・モンテビデオ間で果たして儲かるのかと首を傾げたくなりますが、彼らの強みは、パナマシティそのものではなく、同地から他の国地域のどこにでも飛行機を飛ばしているという点です。例えば、モンテビデオからパナマに向けて飛んだ際に、パナマ国際空港を経由することで米国、メキシコ、カリブ地域等も含めて37の新たな目的地へのフライトが可能になっています。また、その乗り換えについても比較的便利なのが助かります。

◆特にウルグアイの旅行客にとってCOPAを利用するメリットは、カリブ地域又はメキシコを利用する際に、米国の経由を回避することが可能だということです。ウルグアイ人の場合、米国に入国する際にはビザの申請が必要になります。ビザ取得のために数日かけて無駄な時間に苛まれていた彼らにとっては、それだけでも十分なメリットになります。ましてや、空港で靴まで脱がされる昨今、米国経由は不愉快以外の何物でもありません。

◆現在COPAはウルグアイにおいて就航記念のプロモーションを行っており、パナマシティまでが往復399ドル、マイアミが599ドル、ニューヨークが650ドルといった具合に、現在の利用している米系の航空会社の数割引になっています。COPAも先述のメリットを売り込もうとしており、現在は週4便ですが、12月からは週5便、来年3月までには毎日就航させるという強気の考えでいると伝えられています。

◆ただし、COPAにも立ちはだかる壁が一つ存在しているのも事実。それはウルグアイ国内の旅行会社がCOPAを極力取り扱わないことで現在合意していることです。きっかけは、航空券販売の際のマージンを通常の6%ではなく、COPAは1%と提示してきたことに反発したもの。当初はCOPAも6%で飲んでいたとは当地の旅行会社協会の幹部の言い分ですが、それでもCOPAの魅力はなかなか下がらないのではないかと見ています。果たしてウルグアイ人の航空会社利用傾向を変えることができるのか。保守的な社会にどのように戦略を展開していくのかを暫くは楽しみに見ています。
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◆日曜日のモンテビデオは好天に恵まれて、市場の散歩では飽き足らず(?)、夕方近くになってから二人して、自宅から5分程度のところにあるゴルフ場までゴルフクラブを持ってお散歩を楽しむことに・・・。

◆おそらく日本のゴルフ場だと、「1番ホールから・・・」なんて固いことを言われそうですが、このクラブでは日曜日の午後ともなるとプレーしている人は疎らですし、「ゴルフクラブ」とは名前がついていますが、大方の人々はそもそもゴルフには興味がないのも事実。僕らも8番ホールに近いところで車を止めて、「あそこからスタートしようか」と誰に気をとめることなく、悠々自適なスタートしていました。

◆そんな二人の関心事がスコアであるわけがありません。今回のゴルフ場での一番の楽しみは「テロ」・・・。といっても、昨今、先進諸国等々で賑やかになっている「アレ」ではなくて、写真の「ソレ」です。

◆この国で「テロ」とは、国鳥でもあるこの種の鳥を指します(ちなみに、今回、ネットで「テロ」と書いてしまったために、このブログが要警戒の対象になることもないでしょうけど・・・(苦笑))。

◆毎年この時期に丁度卵から雛がかえるようで、このゴルフ場では所々に卵を温めている雌鳥とそれを見張っている雄鳥の対が見られます。プレーヤーが誤って雌鳥に近づいてしまおうものなら、雄鳥がケタタマシイ泣き声で注意を喚起し、場合によってはプレーヤーに襲撃してきます。

◆先週、8番ホールのフェアウェーで卵を温めていた雌鳥が、昨夕訪れてみると、既に雛のテロを見守っていました。なんとも微笑ましい光景に、本当心が安らぎます(Fさん、先週誤って踏みつけそうになった卵たちが無事にかえりました(笑))。

◆もうこうなると、ゴルフどころではありません。少しでも多くの雛鳥を見たいばかりに、球ころがしをしながら、球よりも、「テロ」探しに没頭するのでした。
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◆好天に恵まれた日曜日、夫婦揃って市内中心部で開かれる青空市場に足を伸ばしてきました。車道を日曜日だけ市場に仕立てて、そこに果物や野菜、工芸品、骨董品とは呼べないほどのガラクタ、海賊版のDVDやCD、小動物、そして盗品(?)が陳列されています。ここに来れば、何かは見つかるといった感じです。

◆別に青空市場で何を買おうとしていたわけではありません。そんなことでブラブラと歩いていると、久しぶりに友人パブロと遭遇。彼は木彫士で、ウルグアイ独特のデザインなどを用いた工芸品を作っています(例えばこれ)。お店を持つわけではなく、市場を転々として生計を立てていますが、腕は一流です。かなり前に、自宅近くの市場から立ち退かなくてはいかないという話をしてから、暫く会っていませんでしたが、最近はこの青空市場と旧市街で観光客相手に商売ができている様子。これからに期待しているウルグアイ人の一人です。

◆うれしい再会をしながら、足は骨董品屋さんに。青空市場に並んでいるのはガラクタばかりですが、その脇にある建物のなかに入るとなかなかの物が散見されます。何せ、その昔ウルグアイには、金持ちがいたわけで、その遺産を今も切り売りして成り立っているような国です。「あるところには、ある」のです。ただ、僕はそんな一流品を見極める眼識を持ち合わせていませんし、無い袖も振れません。観賞用として立ち寄らせてもらっています。

◆そんな中で、最近のお気に入りは、ウルグアイ建国100年を記念して作られた砂糖入れ。これまで同じタイプの角皿やソーサーは見たことがありましたが、砂糖入れは初めて。最初、僕は「似非じゃなかいか?」と思いましたが、妻が即座に「そんな手の込んだ偽物をウルグアイでは作らない」と僕の見解を一蹴。確かにそうかなということで、購入しました。ちなみに、これは別の青空市場の掘り出し物で、20ドル。建物を構えるような店では100ドル近くで吹っかけられるので、お得な買い物になりました。まあ、偽物であっても、いい記念品になるなと思っています。
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◆久しぶりに何も予定のない週末を迎えました。一念発起、夫婦でゴルフという名目でゴルフ場を散歩しようかと考えていたところ、外は朝から深い霧。寝室から寝ぼけ眼で外の濃霧を確認すると、「これはダメだ」と判断。再び安眠を貪っていました。

◆先日までの段階では、モンテビデオまで飛行機で1時間程度のところにあるブラジル南部のポルトアレグレまで出張でやってきている幼馴染のKくんに対して、彼が今日(土曜日)オフということなので、「やってきたら?」と誘いを掛けていました。残念ながら、調整がつかずに未遂で終わりましたが、この天気では飛行機が飛ばないという最悪の事態になっていましたね。物事はうまくまわっているんだな、と再確認。

◆天気が良好になってきた午後から、妻の要望にこたえて、今週から始まっているウルグアイ国内の食品類を集めた物産展を見学。地方のお店も一堂に会するとのことなので、どんな掘り出し物があるのかなと思って出かけてみました。

◆といっても、展示会場にそれほどバリエーションのある食品類があるわけではありません。チーズ、ジャム、リキュール、チョコ、ビスケットなどなど。極めて似たものが各々のコーナーで展示・直販していました。ほんと、「自分の家で作っています」といったレベルのものばかりです。

◆まあ、展示会の主旨からして、商売目的というよりも、郷土愛を確認するといった風合いが強かったのは事実。ウルグアイから外に向けて商業ベースに乗りそうなものは一社としてありませんでした。ただ、こんな零細でやっているブースで見ても気がつかされるのは、年々包装パッケージなどの商品の付加価値をつけるところに対して生産者が注目し始めたということかもしれません。これは望ましい変化ですね。

◆今年の後半には、食品だけではなくて、工芸品を含めた物産展が開催される予定。昨年の展示会では、なかなかの掘り出し物がありました。細々と家族経営でやっている店が主流となっている長閑な国ではありますが、それはそれで味わいがあるのかもしれません。
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◆昨日のウルグアイで一番話題に上ったのは、バスケス大統領のスピーチでした。テーマは米国との通商交渉の今後について。場所は、Counsil of Americasという米国の協議会のモンテビデオ総会の席です。

◆このスピーチで注目されていたのが、果たしてバスケス大統領が米国とのFTA交渉開始を明言するかどうかでした。現在のウルグアイ国内では、与党内も含め、米国とのFTA交渉開始を推進する勢力と反対する勢力に分かれています。例えば、本来、対外交渉の窓口に立つべきガルガノ外相はFTA交渉に反対の立場。従って、現在米国との通商交渉の道筋にかかる実質的な窓口を担っているのは、レプラ工業・エネルギー・鉱業相だったりします。

◆では、バスケス大統領は、昨日の午前中に何と言ったのかというと、「米国との通商交渉について引き続き探し求める」と述べました。これは、従来述べていた「あらゆる可能性を『否定しない』」とコメントから踏み込んだものとなっており、一般的にFTAの交渉をバスケス大統領は決断したと判断されています。また、「チャンスは一度しかやってこないかもしれない」と示唆して、好機を逃してはいけないというメッセージを含ませることで今回の決断がバスケス大統領のイニシアチブによるものであることを滲ませています。

◆バスケス大統領の発言については、紆余曲折があったものの、どちらかといえば織り込み済みのところがあったため、各方面に驚きはなかったかと思われます。反対派と位置付けられているガルガノ外相についても、「米国とのFTAに署名するつもりはない」と述べています。彼は引き続き硬い姿勢を示しているように見受けられますが、数ヶ月前までは「米国とFTA交渉を開始するなら、辞任する」と述べていたわけなので、十分に柔らかくなったとみるべきでしょう。彼も「政治家」なわけです(ただ、彼が国政に影響力を与えていると見る人々は日々減ってきてます)。

◆タイミングとしても妥当だったのかもしれません。メルコスール首脳会議が7月20日周辺に開催されており、今後メルコスールとしてウルグアイの姿勢を首脳レベルで問い質す機会は今年末近くに開催される次の首脳会議までないでしょう。メルコスールとしては、加盟国が単独で第三国とFTAの締結を行うことを原則認めておらず、、ウルグアイのこれまでの動きについても、ブラジルやアルゼンチンは苦々しく思っている部分がありました。ただし、ウルグアイとしては、交渉が制約される理由はないと回答するでしょうし、現時点では「公式に」FTA交渉を開始すると述べているわけではありません。そこは、言葉遣いの問題なのでしょうが、ウルグアイはそこを盾にするでしょう。

◆ポイントは、米国が設定しているファーストトラック終了期限(2007年6月末)に間に合うのかどうかということでしょう。報道の限りでは、ウルグアイ側は楽観しています。一方の米国側ですが、今朝の米国メディアではこのニュースは一切報じられていません。今回の通商関係拡大の議論の実態はウルグアイの片思いの部分がかなり大きいわけです。
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◆暫く書き込みができずにすみません。そんな中でも毎日100近くのアクセスをいただいて有難うございます。ここ数週間、いろいろとウルグアイを体験していますが、ちょっと昔持ち合わせていた「見立て」とは異なってきたのかなと思っている最近です。そこらへんは追って書いていければと思っています。

◆まずは、金曜日の中国新聞に拙コラムが掲載されましたので、それを当座の凌ぎとして掲載します。是非ご一読ください。

「乗馬で堪能 ぜいたくな時間」

 日本人にとっても穴場の観光スポットがウルグアイには隠されている。それが「乗馬」である。

 ウルグアイは農牧を生業とした国であり、例えば牛の数は国民の三倍以上を数える。それら牛はエスタンシアと呼ばれる広大な農場で放し飼いにされて育てられる。十九世紀後半から二十世紀前半におけるウルグアイの経済的な繁栄は、当時欧州に輸出した皮革や牛肉の利益によるものといわれる。現在も含め、この国の栄枯盛衰は牛とともにあるといっても過言ではない。

ウルグアイ人の尊敬を集めるガウチョ

 それら牛の管理を農場主から任されているのがガウチョ(カウボーイ)である。歴史的には大地を流浪し広大な草原で野生化した牛を捕らえていたが、現代は農場に住み込み、エスタンシアには無くてはならない役割を担っている。

 そのガウチョと切っても切れない関係にあるのが彼らの足となる馬である。ウルグアイでは、国の紋章で馬が「自由」を象徴する対象として刻まれている。そして、ウルグアイ人は、馬に乗るガウチョに向けて、英雄に対する尊敬のようなまなざしを与える。

 大きなエスタンシアでは使役用に馬が数十頭おり、一部のエスタンシアでは、これらを観光用に使う。観光客は週末エスタンシアに訪れて、午前と午後、それぞれ数時間かけて馬に乗ってぜいたくな時間を過ごす。

 ガウチョに連れられて、静寂の音しか聞こえない大地の中で、馬の背から地平線に向かって眺める景色は格別である。

 最近では、ウルグアイ国内だけではなく、海外からの観光客も増え、欧米の旅行会社ではウルグアイの複数のエスタンシアで乗馬を楽しむツアーもある。特に欧州では手ごろな値段で乗馬をすることは難しいとのことで、エスタンシアでの乗馬は人気が高いと聞く。

 日本からはなかなか遠い国ではあるが、日本の友人を連れて行けば、間違いなくウルグアイ好きになってくれる格好の隠れスポットとして重宝している。 (了)

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