ウルグアイは地デジを日本方式に変更

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◆ウルグアイ政府は、27日、大統領府HPで地デジ方式をこれまでの欧州方式から日本方式に変更することを発表しました。07年にバスケス大統領が決定したものが覆る形となりましたが、その理由として、記者会見に立ったカネパ大統領府副長官(写真中央)によれば、「地政学的な理由」を強調しました。

◆南米では、地デジの日本方式と言いながらも、実際はブラジルの採用以降から普及が広まったことでも「ブラジル・日本方式」というのが大方の採用国の認識です。今回のウルグアイの「翻意」の過程でも日本のみならず、ブラジル勢の南米の大国としてのアプローチが効果的だったとの見方が優勢です。ムヒカ大統領は、大統領に就任した3月から10カ月の間に5度もルーラ・ブラジル大統領との会談を行っているほど、ブラジル重視の姿勢を見せてきており、今月末にルーラ大統領が退任するのを前にして、ムヒカ大統領からルーラ大統領へのお土産を差し出したとも見ることができます。

◆記者会見には、カネパ大統領府副長官のほか、クレイメルマン工業エネルギー鉱業相(写真左)とアルマグロ外相(写真右)が同席。アルマグロ外相には、外交的見地からメルコスール加盟国が統一した方式を有する方が好ましいとの判断が働いてきており、それが「地政学的な理由」という点を浮かび上がらせていると見ることができます。また、クレイメルマン工業エネルギー鉱業相は、技術的な普及プロセスを強調したことも然ることながら、今回の決断が如何に国内の産業の活性化及び雇用の促進に資するかに力点を置いていることがうかがえます。このロジックは07年の欧州方式採用の時と変わりません。

◆ところで、日本政府が今回の決定を通じて何をするのかは、大統領府HPなどでは明らかになっていませんが、追って総務省のプレス発表などがあるでしょう。過去の報道からすると、他国の例に倣って、専門家の派遣や機材の提供といったところになるのではないかと思っています。ウルグアイにおいても、地デジ日本方式に普及の第1フェーズ(方式の決定)がようやく完了したところです。これからは第2フェーズである日本方式を採用したことによる果実を日本勢が獲得しなくてはいけないと思っています。他国も前例を教訓としながら、是非第2フェーズの成功をウルグアイでと願っています。
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